歯科医師コラム

歯科医師 コンサルタントの目

今回は、コンサルタントをしている私が、求職者の方とお会いしてどういう点を見ているか、またどういうお話をして何を知ろうとしているかをお話させて頂きます。

お名前しかわからない方とお会いするので、いつもワクワクしながら待ち合わせの場所でお待ちしています。

待ち合わせ

当日にキャンセルをされたり、連絡なく待ち合わせに来られないという事は歯科医師の場合ほとんどありません。

ほとんどの方が、待ち合わせ時間5分前からジャストに来られる場合が多いように思います。もちろん診療終わりに来られる先生は診療が長引いたため少し遅れますといった事もあるのですが、それ以外で遅刻して来られる方はほとんどおられません。

理由なく待ち合わせ時間に遅れて来られた場合は、要注意チェックが私の中で一つ入ります。

ガラス窓に顔をつけて店の中を覗き込まれた方が以前おられました。私も含めて店の中にいたほとんどの人がその行動を見られました。普通ではしないこのような行動はやはりその方の本質が伺われることであり、リアル面談だからこそわかるポイントだと思います。

初面談の時の服装

求職者とコンサルタントの私が初めてお会いする時の服装はその前後のお約束もあるでしょうから、それほど私は気にしてはいません。ただ極端に二通りに分かれるのが服装です。リクルートスーツをきっちり着て来られる方もおられますし、お買い物ついでに来ましたという服装で来られる方もおられます。カジュアルな服装で来られた方に対して要注意チェックがつくというよりは、逆にリクルートスーツで来られた方に好印象チェックがつきます。やはり就職・転職活動に本気度が伺われるからです。

履歴書等の提出

初回面談の際に、履歴書などを持ってきて頂きます。

1. 履歴書・歯科医師免許書のコピーを完璧に揃えて出される方

2. 写真など不備がある状態で持ってこられる方。

3. まだ書けていないとその場で書かれる方。

色々な方がおられます。コンサルタントとの面談だから力が抜けているけれど、面接の時はしっかり揃えますよと言いたい人もいるかもしれませんが、しっかりと良識のある方は、状況に左右されることなく、きっちりと提出されます。

「まだ書いていないので、ここで書きます」「写真が貼れてないです」「忘れました」という方は、やはり性格的なだらしなさがある方かなと思われても仕方がないと思います。決して、「悪い人」というわけではありません。ただ、コンサルタントとしてこれまでにたくさんの方とお会いしているとこの差というのは歴然です。

たまに、履歴書を出したがらない人がおられます。何か隠したいことがあるからというわけではなく、「個人情報の開示」を気にされる方です。比較的女性に多いのですが、こういう方は、他の事でも色々とこだわりがあり、ちょっとしたことを気にされる方も多いので、私も対応には細心の注意を払うように心がけます。

面談の時間

面談時間は基本的に30分~60分程度を予定しています。経験年数によって、新卒の方はこれまでの経験がないため短時間で終わる場合もありますが、その代わりわからないことも多く質問も多くなります。また経験年数の長い方はこれまでの経験などを聞くだけでも時間がかかってしまう場合も多いです。それでも平均して通常30分~60分で収まります。

しかしながら、極端に話が続かない方がおられます。何を質問しても「はい」か「いいえ」の一言だけ。「質問はありますか?」「いいえ、ありません」。

これは完全にコミュニケーションが取れない方です。社会人として、また歯科医師としてコミュニケーションが取れないというのは大きな問題です。

また極端に長い時間を要する方もおられます。2時間半くらい話をした方もおられました。当然、隙をみて、「そろそろ終わりましょうか」と私も言うようにしているのですが、それが言えないくらい一方的に話をされ2時間半も続いたというのは、少し異常なところがあります。ゆっくり話が出来ましたねと満足して終了できるのが1時間くらいなので、それと比較しても2時間半というのはある意味要チェックといえます。

コミュニケーションが問題なく取れるかどうかという事は、リアル面談をする大きなポイントです。

文句や噂話が好き

私は、面談の際、聞かなければいけないことをチェック項目のように書き出して、順番に質問をするというようなことはしていません。普通に会話をするように話をしながら色々と質問をしたり、その方の内面を引き出すような面談のやり方をしています。

そのため文句もOK、噂話もOKと楽しくお話をするのですが、終わってみたら、ずっと文句ばかり言っていたなという極端な方がおられます。楽しいお話の範囲を超えて度を超す場合は要チェックとなります。

相手のせいにする人

現職場を退職する理由は人それぞれですが、医院や院長や仲間、スタッフが原因だという場合は多いです。しかし、どこまで本当かどうかは実際にその場を見ていない私には分かりません。院長のパワハラという話はよく聞きますが、本当に感情の起伏が激しい院長もおられますし、パワハラをさせる原因が別にあったかもしれません。なので話をしながら、なぜ院長はパワハラをされたのかなと考えるようにしています。1軒目の医院も院長のパワハラ、2件目の医院も院長のパワハラと言われたら、「原因はあなたにあるのでは?」と思ってしまいます。

ただ、明らかに何でもかんでも相手のせいにする人がいます。話をしていると極端にそれを感じる場合があるのです。そして何よりも問題なのが、わざとしているのではなく、心底自分は悪くなく、相手が悪いと思い込んでいる方です。こういう方は、また同じことを繰り返しますので要チェックです。

性格や本質が知りたい!

歯科医院を紹介するにあたり、求職者の方がどのようなタイプの人なのかなという部分を見抜くことが面談のポイントだと考えています。人には色々なタイプがあり、決してそれは良い・悪いではありません。しかしそのミスマッチが結局は「退職」につながるため、出来る事なら歯科医院の求めている人材と求職者の性格や本質がマッチした所を紹介する必要があります。そのために、面談をして深い話をする必要があるのです。

決定権を持つ人を探る!

転職は結婚と同様、一個人だけのものではありません。本人の性格や考え方が「右」であっても決定権を持つ人が「左」といえば変わってくる可能性があります。たとえば、親や配偶者です。

これまでの経験で実際あったのは・・・

親が歯科医師の場合は、親の関係も繋がってきますので、どこで開業されているのかを必ず確認しています。当然、親が開業している近くの歯科医院はある意味ライバル医院になることもあるので提案できません。また親と院長が同じ大学、知り合いという繋がりもあるので、そのあたりも慎重に進める必要があります。親が歯科医師の場合、歯科医師会に入っている歯科医院でないとダメといった制約がついたこともありました。

親が歯科医師ではない場合は、厚生年金など社会保険がしっかりしている歯科医院を選ぶべきといったことや、大きな医療法人の方が安心といったアドバイスを親にされたという方もおられました。

配偶者

どんなに自分は転職したいと思っていても、配偶者が転職に反対している場合もあります。また、本人は「お給料」よりも「やりがいであったり、医院の雰囲気」などを気にされている場合でも最後の最後には奥様の一言でお給料が高いところを選ばれる方もおられます。

また、本人は転居を伴うことも可能といっていた場合でも、結局奥様が引越しは嫌だという場合もあります。

勉強もしたいし、仕事に対してもやる気満々な人でも奥様がかまって欲しい人で結局は早く帰れるところ、休みの多いところを最終的に選ばれたという事もありました。

このように決定権を持っている人の意見というのは、往々にして最後の一言で覆ることが非常に多いため、最初の段階で転職をしようとされているご本人を取り巻く環境を知ることは重要だと思います。

既往歴

基本的に既往歴などを聞くことは出来ません。とはいえ、病気のある方をご紹介した場合に医院で問題が発生したら、病気のある方をご紹介した紹介会社の問題を問われます。そのためにもリアル面談での細かな言動からそのあたりを見抜く必要性もあります。

希望条件の裏付けをとる

実際に面談をする大きな理由は、ご本人が提示している希望条件に関して、どうしてそれを希望しているのかを知るためです。

例えば、「18時には終われるところがいい。」「終業時間の遅いところは希望しない」といった希望条件を出された方がおられたとします。しかし、その理由をよく聞いてみると何となくこの位には終わりたいという程度のものだったりします。極端にいえば、終業時間が20時は絶対に嫌と言っていた人も、「でも20時終わりだけど、週休3日お休みですよ」とご提案すると、「週休3日なら20時終わりでもいいかな。4日頑張ればいいだけですよね」と言われる場合も多いです。

また18時終了を希望されている理由が、19時に保育園のお迎えに行かなければいけないからといった場合に、「保育園に近い勤務先であれば、18時半まで、もしくは18時45分まで働く事は可能です。」と言われる場合もあります。

「土日休み」を希望されている方でも、よくよく話を聞いてみると、ご主人と休みを合わせたいので、どちらか一日でもOK という場合もありますし、単に連休が欲しいので、日月でも構わないという場合もあります。毎週でなくても月に一回だけ、土日が休みであればOKという方もおられます。

要するにどういう理由からその希望条件を出しているのかという事を話して、本当のところを理解出来たら、よりマッチした医院の提案が出来るということです。

自分自身がどのように感じるか

最後になりますが、私は転職コンサルタントであり、一女性です。歯科医院というのは女性スタッフが多いため、女性としてその求職者の方をどのように感じるかも重要なポイントにしています。これは感覚の問題であり、本来コンサルタントとしては平等である必要があり、個人的感覚を出すことは正しくないかもしれません。そのため自分の好き嫌いで紹介先や対応を変えるという事はもちろんありませんが、一女性として一緒に仕事をするときにスタッフはどのように感じるかなという部分も少なからず考慮しています。

5分、10分では隠しきれても、30分~1時間話をすればだいたいその人の本質が見えてきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか? コンサルタントが何を見ているかを知り、とりつくろうとするのではなく、そういった目で求職者の本質を見抜こうとすることによってより良い転職先をおススメするためであることをご理解頂ければと思います。

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