歯科医師コラム

歯科医師 開業までに何回ぐらい転職するの?

歯科医師 開業までに何回ぐらい転職するの?

「転職しすぎたら、履歴書のイメージが悪くなる」と言われる方はよくおられます。とはいえ、スキルアップのために開業までに色々な知識を得たいと思われている方は多いはず。みんな開業までに何回くらい転職しているのでしょうか?

開業までに勤務した医院数

<開業までの勤務医院数>

 3軒 48.0 %
1~2軒 32.0 %
4軒以上 12.0 %
開業を考えていない 8.0 %

 

データではこのような数字が出ているようです。80%の人が1~3軒程度のようですね。

臨床研修明け 初めての就職 (1回目)

臨床研修後、初めての就職は、勤務医が数名いる規模の歯科医院を選ばれる方が多いようです。 初めての就職という事でご両親のアドバイスに左右される方も多く、 規模の大きい歯科医院の方が安心だと言われることも多いようです。 逆に、「新卒で何もできないので、大規模の歯科医院は避けたい」と言われる方も多いのですが、

「規模が大きい=患者数が多い=テキパキと治療できる人=新卒は無理」

と自己判断するようです。 しかし、新卒の先生を初めから現場の忙しい波に放り出すような歯科医院はありませんので、このイメージは頭から外した方がいいでしょう。 もし逆にいうならば、院長一人やドクター数が少ない歯科医院は、教育をしている余裕は無いのが現状かもしれません。

私は、教育体制がしっかりしていて、すぐ年上の先輩たちがいる歯科医院をご提案することが多いです。 しっかり勉強と実践を繰り返しながらステップアップし、まずは一般診療をマスターすることをおススメします。

経験3年~5年 保険診療はある程度出来るようになったかな・・・ (2回目)

一回目の転職では、「保険診療はある程度できるようになったので、自費を学びたい」と言われる方が多いです。 そのためインプラントやペリオに強いところというように、専門分野で探されます。ここで気を付けなければいけないのが、どうやって自費を学べるのかという点です。

セミナーにて習得 → オペの見学 → 院長についてもらって経験 → オペ担当

このようなステップで進む場合が多いようですが、実際自分の思っていたのと違っていたという話もよく聞きます。

・ インプラントオペは院長がするため、その間一般診療をしてくれと言われ、 

  オペの見学すらできない。

・ セミナーに行かせてもらったが、実際インプラントの患者さんがほとんどい

  ない。

・ 自分で患者さんに説明をして契約が取れたらやっていいと言われたものの、

  経験の浅い自分の説明ではなかなかインプラントの契約すら取れない。

・ インプラントは院長でお願いしますと言われるため、実際にはほとんどでき

  ない。

こういう経験談をもとに、その医院で自分はどのように自費を習得できるのかを確認することが必要でしょう。

マイクロスコープをのぞく歯科医師

次は開業、最後の歯科医院を選ぶなら! (3回目)

3回目の転職は、保険治療も自費治療もできるようになりました、開業前の最後の歯科医院の予定ですという方はどういう事に着目しているでしょう。

・ 訪問診療の経験がないので、訪問診療のできるところに行きたい。

・ 治療のスピード力をつけたいので、患者数の多いところに行きたい

・ 地域密着型の歯科医院を開業したいと思っているので、そういうイメージの

  歯科医院に行きたい。

・ 経営やスタッフ管理を学びたいので、分院長を経験したい

・ 開業資金のためにお給料の高いところがいい

こういう希望をよく聞きます。要するに、開業のイメージにより近い医院で、不足しているスキルを補うことが大きな目的のようです。

お給料は決して右肩上がりとは言い切れません

ここが大きなポイントです。転職のたびにお給料がアップするものだと思われている方が多いのですが、そうとは限りません。特に2回目の転職で自費を学びたいという希望とお給料アップは比例しないことをご理解頂きたいです。常に右肩上がりではなく、 「学びの時期」というのは、ダウンしてしまうこともあります、しかしそこを我慢してスキルを身につけた方は、もっと大きく飛躍し、収入も大きくアップするはずです。

開業までに何回ぐらい転職するの?Q&A

転職回数が多いと履歴書のイメージは悪くなるのでしょうか?

短期間での転職回数が多いとイメージが悪くなりますが、ある一定の年数を経てスキルアップのために転職することは理解されます。

開業までに平均的に何回ほど転職するのですか?

データによれば、開業までには1~3回程度の転職をする人が80%程度とされています。

規模の大きい歯科医院を選ぶ理由は何ですか?

規模の大きい歯科医院は安心感があり、多くの勤務医がいるため相談やアドバイスを受けやすいとされるためです。

規模の小さい歯科医院を選ぶ理由は何ですか?

規模の小さい歯科医院では、自分の能力を早く発揮できる機会があり、個別の指導を受けることができると期待されるからです。

開業前、最後の勤務歯科医院を選ぶ際、どのような要素に着目するべきですか?

開業前の最後の歯科医院を選ぶ際には、訪問診療の経験や治療スピードの向上、地域密着型の歯科医院や経営・スタッフ管理の学びなど、自身が不足しているスキルを補うことを重視することが一般的です。

 

まとめ

上記のような形でスキルアップできた方は理想かもしれません。もちろん転職の理由としてはスキルアップだけではなく、医院の雰囲気と合わなかったというマイナスの転職もあります。マイナス要素も自身が開業する時には反面教師になるはずです。

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