歯科医師コラム

歯科医師 【初めての就活、教えて!】 歯科医院のチェックポイント

歯科医師になるためには、まずは、歯科医師免許取得。その後、1年(2年)臨床研修を受けて、晴れて保険診療が出来る歯科医師になります。とはいえ、すぐに何でも出来るわけではなく、少しづつ実際の治療を行いながら成長していくという過程があります。

歯科大で学び、臨床研修を修了するまでは、同期はほぼ横並びの状態なのですが、その後の勤務先によって大きな差が出てきます。臨床研修を修了してからの3年でその人の歯科医師人生が決まると言っても過言ではありませんので、研修明けの職場探しは何よりも大切と言えるでしょう。

とはいえ、たくさんある歯科医院の中からどのように一つの歯科医院を選ぶのか、難しいですよね。ここでは、先輩ドクターの言葉を具体的に紹介して解説致します。

初めての就職先はどうやって探しましたか?

歯科医師
歯科医師

歯科医師の就職説明会に参加して決めました。

歯科医師3
歯科医師3

学校の先輩に声をかけてもらった医院に決めました。

歯科医師2
歯科医師2

自分でネット検索をして募集している医院を探しました。

歯科医師4
歯科医師4
紹介会社を通して紹介してもらいました。

 

最近では、「就職説明会」に参加して決める人も多いようです。たしかにどの方法も間違いではないので、自分に合った歯科医院が見つかればベストです。

ただ、就職してから1年以内に転職の相談を受けることがあります。1年以内という事はいわゆる「スキルアップ転職」ではなく、選び方に失敗したと言えるでしょう。

では、先輩たちはどのような理由から、転職を希望されているのでしょうか?

 

就職先選びの失敗例

歯科医師5
歯科医師5

「新卒でも教えるよ」と言われたので入職したのですが、アシスタントばかりで何もさせてもらえないんです。そもそも新卒が来るような歯科医院ではなかったみたいです。

歯科医師8
歯科医師8

入職してから少しして衛生士が数人一気に辞めてしまいました。その後衛生士の補充ができなくて、新人ドクターが衛生士業務ばかりさせられて、ドクター業務はほとんどしていないんです。

歯科医師10
歯科医師10

院長が結構イラっとして大声を出したりするので、萎縮してできなくなってしまう。

歯科医師11
歯科医師11

患者が多く、最初から40分枠でさせられて、全然できないのに、来月からは30分枠でと言われてしまいました。

歯科医師6
歯科医師6

自費に力を入れている歯科医院で、小学生が高校に入ったような感じでした。

歯科医師7
歯科医師7

ベテランスタッフがいて、治療の事に口出しをしてきたり、何かとその人が中心になって動いている。

歯科医師9
歯科医師9

診療時間を切って、スポーツ大会などをするため絶対参加で・・・そういうのあまり好きじゃないんですよね。

 

確かに、実際働いてみないとわからないことも多いです。また衛生士が多数まとめて退職するなど予期せぬ事態が起こる場合もあるのですが、それとて、「多数人が同時に退職する」理由があったはずです。

新卒を育てる歯科医院

歯科医院には、「新卒を育てる歯科医院」と「経験者を採用する歯科医院」の2パターンがあります。「新卒を育てる歯科医院」はこれまでにたくさんの新卒を育てているため育て方を知っています。最近の若いドクターがどういう事を考えているか、まだ経験の浅いドクターがどういった事を理解できていないか、どういった不安を持っているかを把握しているので、カリキュラムを作成し、一つ一つ順を追って教育するシステムが整っています。

 

経験者を採用する歯科医院

未経験者を育てるのではなく、どこかで経験を積んだ歯科医師の第二、第三の転職先として選ぶ歯科医院がこれにあたります。こういった歯科医院では歩合制で働いている先生も多く、人に教えるという事は視野に入っていませんので、もちろん経験もあるため聞かれたら答えてくれますが、自ら手取り足取り教えてくれることは基本無いと思って間違いないでしょう。

院長も、教えるという経験がないため、「アシストをしながら覚えていって!」という程度でしょう。

 

「新卒を育てる歯科医院」と「経験者を採用する歯科医院」の見分け方

一概には言えませんが、見分ける時の参考にして頂ければと思います。

・ 臨床研修施設になっている歯科医院は教育体制がある。

・ 研修カリキュラムを組んでいる歯科医院は教育体制がある。

・ 経験者を採用する歯科医院は「就職フェアー」にはあまり出展しない。

・ ホームページなどを参考にして若い勤務医がたくさんいるか確認する。

・ 自費治療に重きを置いている歯科医院は、新卒を育てる環境ではないかも。

 

ドクターなのに衛生士業務ばかりさせられる

これは最近ちょこちょこ聞く事例です。やはり衛生士不足は全く解消されず、逆に女性ドクターが増えていることもあり、衛生士が入職するまで新人のドクターに衛生士業務をとりあえずしてもらうという歯科医院があるようです。もちろん最初からそういう下心があったわけではなく、そうせざるを得なくなったというのが現状なのでしょう。

もちろん、ドクターとして衛生士業務から慣れていくことは間違いではないのですが、何ヶ月経っても、何年経ってもこの状態が続くようであれば、退職を考えた方が良いと言わざるを得なくなります。

実際に、転職希望で他院の面接に行った時に、「卒後4年も経っているのにデンチャーも根幹治療もさせてもらえないのは勿体ないですね、しっかり臨床経験を積ませてもらえるクリニックに行かれたらもっと伸びると思いますよ。」と面接先の院長に言われた先生がおられました。

最初に就職する歯科医院がどれだけ重要かわかって頂けると思います。

 

ドクターに衛生士業務をさせる医院の見分け方

この見分け方は大変難しいですね。面接時に、「衛生士業務をドクターがしたりすることはないですか?」と直接質問するのも如何なものかと思います。「もちろん時と場合によっては最初は衛生士業務をやってもらう事もあります」と間違いなく返答されるでしょうし、そういう質問をした求職者に対しての心象は少々悪くなるかもしれません。

では、どうやって見分けましょう?

衛生士不足とはいわれていますが、しっかり充足している歯科医院もたくさんあります。衛生士の情報共有は素晴らしく、自分たちが働きやすいと感じているところは友人や後輩を引き込む傾向にあり、極端にたくさん衛生士がいる歯科医院と、そうでない歯科医院があるのも確かなようです。また、結婚・出産で退職するのは日常茶飯事ですが、一気に大量の衛生士が退職するのは、働きにくい理由があっての事でしょう。

ドクターの就職の場合、院長や勤務医の事ばかり着目してしまいがちですが、衛生士やスタッフの退職がドクターの仕事にも関係してくるという事も頭の片隅に置いておいた方がよいようですね。

 

スポーツ大会などイベント事が多い

団結力や協調性を養うためにこういったイベント事を開催する医院が増えているのも事実ですが、これを嫌う人も多くおられるようです。昔のように仕事終わりに「飲み会」をしたり、休日に「旅行」に行ったりというものではなく、お昼の診療時間を切って、ボーリング大会などスポーツ大会をするとなると、不参加というわけにはいかない状況のようです。

実際参加してみれば、結構楽しかったり、スタッフとも仲良くなったりするのですが、極端に嫌う人もいるため、そこを見分けられないと早期の退職ということになるようです。

 

イベント事が多い歯科医院の見分け方

これは歯科医院側も同じような感覚の人を採用したいという考えがあるため、医院説明会などでスポーツ大会などの写真を紹介して親睦を深めていることをはっきりと打ち出す傾向にあるようです。

そもそも、「就職フェアー」に参加している歯科医院は一概には言えませんが、こういった傾向の医院が多いかもしれません。「就職フェアー」の参加も一種お祭りのようなイベント事であり、そのために全員が準備をしているということは、来年は紛れもなく、自分もこの中にいるのだと判断していいでしょう。

医院のInstagramでスポーツイベントなどの写真をアップしていることも多いため、Instagramをチェックすれば一番最新の情報を得ることができます。

歯科医院のタイプ分け

・「新卒を育てる歯科医院」と「経験者を採用する歯科医院」

・「一般診療メインの歯科医院」と「自費診療に力を入れている歯科医院」

・小児~高齢者までの「地域密着型歯科医院」と成人中心の「都市型歯科医院」

・「オンとオフを区別する歯科医院」と「団結や親密を重視する歯科医院」

・「セミナー参加などに力を入れている歯科医院」と「放任主義な歯科医院」

まずは大きく分類をしてみました。一つ一つの項目にはもっと小さな分類が出来ると思いますが、まずはたくさんある歯科医院を上の5つに分類してみては如何でしょうか?

そうすれば、臨床研修明けの自分自身が今はどういった医院を選ぶのが一番いいのか、また自分の性格にはどういった医院があっていて、どういった環境であれば本来の自分を出して頑張ることが出来るのかが自ずと見えてくるかもしれません。

 

まとめ

やみくもにたくさんの歯科医院を見てもそれぞれ良いところ・悪いところがあり、一長一短でわからなくなってしまいます。人が良い医院だと言っても自分には合わない場合もあります。たしかに入職して初めてわかることもありますので、違ったかなと思った場合は早い軌道修正も必要かもしれません。ただ軌道修正をする時間も同期たちは着々と前に進んでいます。だから最初の就職活動は真剣に取り組むことをお勧めします。

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