歯科衛生士コラム

歯科衛生士 「採用」を近づける履歴書の書き方

歯科衛生士「採用」を近づける履歴書の書き方

面接時に提出する履歴書は非常に大切なものです。きっちり書いてくる人もいれば適当に記入して提出する人もいます。しかし、この履歴書で「採用」「不採用」が左右される場合もあります。では「採用」に近づける履歴書の書き方とはどういうものなのでしょうか?逆に相手が何を見ているかがわかれば、良い書き方も見えてくるはずです。

あなたの履歴書はどうなっていますか?

あなたの履歴書の書き方はどのようになっていますか? 

氏名は当たり前ですが、フリガナも記入していますか?

住所は、都道府県から書くようにしましょう。

学歴は、高校卒業からで大丈夫です。

職歴を記入する時ですがこれまで勤務してきた歯科医院名を記載する際に、しっかり医療法人名から正式名称で記載するようにしましょう。「〇〇歯科医院」「〇〇歯科」「〇〇歯科クリニック」などよく似ている名前が多いです。うろ覚えで適当に書かないように注意して下さい。

基本的に空欄はNG

よく空欄のままになっている箇所や、以前に作成した履歴書のデータの使い回しによって古いままになっていることが多い項目等を挙げてみました。

「日付」 空白ではなく、面接日を入れましょう。面接日が変更になった場合など要注意です。
「年齢」 現在のあなたの年齢になっていますか?古いデータを使い回ししていませんか?これは要注意です。
「通勤時間」 自宅からクリニックまでの所要時間をネットで調べて必ず記入して下さい。
「扶養家族」「配偶者」「配偶者の扶養義務」 「無」場合は、「無」に〇をつけます。空欄のままはNGです。

「資格・免許」ってどんなことを書けばいいの?

まずは、歯科衛生士免許取得の記入をして下さい。それ以外は歯科と関連する資格・スキルを記入することをおススメします。 医療事務・ヘルパー・秘書検定・保育士・栄養士などの資格は歯科医院でも活かせる事があるので是非記入して下さい。

たまに簿記資格などを記入される方もおられます。 書いていけなくはないですが、さすがに衛生士の仕事とは無関係かと思いますので、特に記入する必要もないでしょう。

運転免許に関してはほとんど皆さん記入されていますが、結局のところペーパードライバーという方も多数おられます。 特に訪問診療の際、歯科衛生士に運転を要望される場合があります。 その際に運転可能ということであれば記入する意味があると思いますが、ペーパードライバ―なので運転は出来ませんということであれば、あえて記入する必要はないのかなと思います。これを書くことによって、どういうプラスがあるのかを考えて記入する方が良いでしょう。

「職歴」で院長は何を見ているの?

「職歴」は一番、院長が注目する点です。院長はこの「職歴」で何をチェックしているのでしょうか。

  • 1カ所の医院でどのくらいの期間勤務しているか
  • これまでどれくらいの規模の医院で勤務していたのか
  • 退職の理由は何か
  • ブランクがあるか

この視点からすると、短期間で退職を繰り返している経歴はあまり良いイメージを与えません。 しかしながらそれを記入しなかった場合は、その間仕事をしていなかったと思われる可能性があり、これもダメージ要素です。 一番良くないのは嘘をつくことですので、残念ですが記入するべきでしょう。 例えば「3年間ブランクがありました。その後勤務して1ヶ月で退職しました。」という場合は、この1ヶ月の勤務はわざわざ記入しなくても良いのかなと思います。 嘘は絶対にいけませんが、書く必要が無いと思われるものは省略してもいいと思います。

勤務歴の歯科医院の後ろに(○○市)や(チェアー〇台)と記入されている方もおられます。 あまりにごちゃごちゃするようであればお勧めしませんが、少し文字の大きさを小さくして、 このような補足を入れると、医院の場所や規模がわかるので良いと思います。

職歴であなたのこれまでのキャリアが見られています。

「志望動機」「自己PR」で心をつかみましょう!

面接する歯科医院のホームページをしっかり熟読し、あなたがなぜここで働きたいと思ったのか、自分のこれまでの経験と結びつけた内容を簡潔明瞭に記入しましょう。

「これまではこういうことをしてきましたがステップアップして、次は貴院でこういうことにチャレンジしたいと思います。」といった内容でもいいですし、 「ホームページのスタッフ写真を拝見して、医院の温かい雰囲気を感じ、是非ここで働かせて頂きたいと思いました」という感じでもいいと思います。

ポイントは、医院のホームページなどでしっかり下調べをしたうえで、是非ともここで働きたいという思いを伝えることです。 向上心をアピールするのは良いことですが、「教えて下さい」「勉強させて下さい」は言い過ぎると逆効果。 ここは学校ではないんだから・・・と言われてしまうこともあります。 ベテランの方であれば、これまでに自分はどういう事をしてきたか、 新しい医院で自分はどういうことが貢献できるのかという事もさりげなくアプローチ出来たらベストだと思います。

また、「学生時代にチアリーディング部の部長をしていました。チームをまとめる事や力を合わすことを学びました。 その時の経験を仕事にも役立てたいと思います」といった内容を記入していた履歴書もありました。 歯科医院は女性スタッフも多く、協調性が重要ですので、こういう内容もアピールポイントになると思います。

(例文)

私は10年間歯科衛生士として多くの患者さんに携わってまいりました。患者さんの多くは、不安と緊張で来院されます。患者さんのお話を聞くこと、時々治療とは違うお話をすることで、コミュニケーションがとれ、安心して治療が続けられたとお声を頂きました。またスタッフからは医院の雰囲気が明るくなったと言われ、影響力があると言われました。 これからは疾患を抱えた患者さんが少しでも元気になれるように安心する存在になりたいと思っています。 貴院のホームページを拝見させて頂き、小さなお子さんの来院も多いと知りましたので、自分の子育て経験なども活かしながら、新しい挑戦をしていきたいと思います。

これは実際に衛生士さんの履歴書を引用させて頂きました。難しい内容でなくても自分の言葉でわかりやすく書かれています。

  • これまで患者さんにどのように対応してきて、どのように喜んで頂けたか。
  • スタッフとの関係性はどうだったか
  • 医院のホームページを見て自分の経験とあわせてどのように貢献していけるか。

アピールポイントのある文章だと思います。

採用履歴書

「希望記入欄」にはどんなことを書けばいいの? 

「本人希望記入欄」にはどういう事を書けばいいのですかという質問を良くされます。ここでは絶対これだけは譲れないという内容や条件だけを記入するようにしましょう。

(例)

  • 小学生の子供がいるため、18時終業希望。
  • 火曜日・水曜日・金曜日のパートを希望。

 以上のような内容です。これがダメなら絶対に勤務は出来ませんという絶対条件を記載します。「できれば土曜日は休みたい」といった第二希望的な事を混ぜて記載してしまうとわかりづらくなるので要注意です。

また、「有給休暇100%消化」など、お金やお休みに関わることは要注意です。単に希望を並べればいいというものではありません。 働きたいという意欲のある人を採用したいと思っているのに、「休み」の事や「給与」の事ばかりを主張されては、あなたのやる気を疑われるかもしれません。

写真は大切

基本的にはスーツ着用の写真が理想です。いかにもカジュアルな雰囲気の物はNGです。 確かに、首元や肩あたりしか見えないのですが、結構チェックされています。お買い物のついでに撮った写真と、髪の毛をまとめ、 お化粧も控えめでスーツ着用の写真とでは、どちらの方が好印象だと思いますか? 適当な気分で面接に来ている人と、本気で採用されたいと思っている人の気持ちはこの辺りでも十分伝わります。

歯科に限らず一般企業でも履歴書をみる採用担当者が最初に見る箇所の一つが顔写真だと言われています。 まず、どんな人が応募してきたのか、顔写真を見て確認するためです。 つまり、顔写真で手を抜いてしまうと「落ちる履歴書」になってしまうと言われています。

もし犯罪者のような顔つきや、暗い表情で写っていたらためらわずに撮影し直しましょう。

提出の仕方

・ 面接の時に持参する

・ 事前に郵送する

履歴書の提出の仕方には2種類あります。面接時に持参する時にも履歴書専用の封筒に入れて持っていくようにしましょう。鞄から四隅がクシャクシャになったような履歴書を出す人と、クリアファイルに挟んで丁寧に取り扱っている人とでは印象が随分変わります。

時前に郵送をする場合は、一般的に書類選考があるという事です。どんなに想いを伝えたくてもこの書類選考で不採用になってしまってはその場さえ与えてもらえないという事になってしまいます。これまでお話してきたポイントをしっかり押さえて、面接につなげられる履歴書に仕上げて郵送しましょう。

まとめ

まずは履歴書だけで選考される場合もあります。 「きれいに整えられた読みやすい履歴書」「内容がしっかり記入された履歴書」「キラッと光る履歴書」この3点でまずは「採用」をぐっと近づけましょう。

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