歯科衛生士コラム

歯科衛生士 面接でどんな質問をすればいいの?

歯科衛生士 面接でどんな質問をすればいいの?

これまで多くの面接に同席してきました。その中で、院長から「何か質問はありますか?」と聞かれて、「あー、その質問をここでしてしまったか~」と内心思う事があります。なんでも聞きたいことを聞けばいいというものではありません。面接ではあなたの態度や言葉から、あなたがどういう人かを判断しようとされています。決して嘘の自分を作り上げる必要はありませんが、出来れば採用されるように、良い心象を残せるような言動を心がけましょう。

退職理由は?

これまでの経歴を見ながら「どうしてこの歯科医院を退職されたのですか?」と質問をされることがよくあります。この時に、以下のような答えをする人がいます。

「残業がすごく多いのに残業代がつかなかった」

「有給休暇が取れない」

「スタッフの中に性格のきつい人がいた」

「衛生管理が悪く、絶対患者として行きたくないと思う歯科医院だから」

もっとひどい場合は以前の職場の院長の診療に問題があるようなことをいう人もいるくらいです。 これを聞いた院長(面接者)はどう感じると思いますか? 「へー、あそこの医院はそういう医院なんだ」「そんなところで働いていて大変だったね」とあなたに同感してくれると思ったら大間違いです。 おそらくあなたが言えば言うほど、院長の顔がゆがんでくるでしょう。 「この人を採用したら、自分の医院を退職する時には、また次の医院でうちの悪口を言うのだろうな」と院長は考えるでしょう。

悪口や医院の否定をするようなことは絶対に禁止です。

うちの医院を面接したいと思った理由は?

「うちの医院を面接したいと思った理由は?」この質問もよくされるのですが、以下のような答えはいかがでしょうか?

「家から近いので」

「コンサルタントの方にすすめられたので」

これらの答えに「転職をして頑張ろう」と思っている気持ちが感じられますか?要するに「面接」というものを軽んじているとしか思えません。 自分の本音がポロッと言葉に出てしまっているのです。 これらの質問は面接で必ずされると思って、自分でもある程度答えを考えておくようにしましょう。

医院を面接した希望動機では、履歴書にも記入していると思いますが、医院のホームページを下調べし、 医院が力を入れていることを頭に入れた上で、この医院でどのように自分は貢献できるのか、また新たにどういう事を学びたいのかという姿勢を表現するようにします。 もちろん家が近いのも、コンサルタントに勧められたのも間違いではありませんが、院長が何を聞こうとしているのかという事を考えると、 この答えは「良い回答」ではないことは一目瞭然です。

何か質問はありますか?

最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがよくあります。その時に以下のような答えをする人がいます。

「いえ、ありません。」

「有給休暇はとれますか?」

「残業はありますか?」

「お給料はいくらになりますか」

最悪なのは、首を傾げながら何も返答しない人がおられます。沈黙の時間です。今まで院長が色々と話をされたことに対して何も質問することが無いというのは如何なものでしょうか?医院の下調べをしていないから、何の質問も浮かばず、緊張で頭が真っ白になっているのでしょう。緊張で頭が真っ白になってしまうのは仕方がありません。自分がそういう風になってしまうタイプであると思うならば、事前に手帳に質問を書き留めておきましょう。以前担当した衛生士さんで、下調べをした際にわからないことをちゃんと手帳に箇条書きにしていた方がおられました。 そして、それを一つ一つ院長に質問されていました。こんな衛生士さんに是非働いてもらいたいと院長は思ったはずです。

この質問はNGです。

 院長から「何か質問はありますか?」と聞かれた場合、「終業時間」「残業」「有給休暇」「お休み」そして「お給料」のことを聞くのは、ちょっと待った!です。今から働こうと面接をしているのに休むことばかり言われたら、働く気があるのかなと思われてしまうのは当然です。今は、法律で労働者が大変守られています。 その立場を利用して当然という態度が見え隠れする人、こういう「権利主張型の人」は雇いたくないというのが雇用者側の本音だと思います。

では、こういう質問はしてはいけないのかという事になってしまいますね。一番気になっていることを聞けないのももどかしいところです。そこで同席しているコンサルタントの出番です。コンサルタントがこのあたりの質問は代理で行うようにしています。一人で行った面接の場合は様子を見て最後に聞くようにした方が良いでしょう。質問を問われて一番にこういった内容の質問をするのは避けましょう。

どんな質問をすればいいの?

では、どのような質問をすればいいのかということですが、以下のような質問は如何でしょうか?

「小児の来院の割合はどのくらいですか?」

「衛生士のチェアータイムは何分ですか?」

1日に衛生士一人何名くらいをケアしているのでしょうか?」

といったように、まずは、衛生士として業務的な質問をしましょう。

何度も質疑応答を繰り返した後で、まだ「ほかに何か質問はありませんか?」と聞かれる場合があります。 もう聞き残したことは無いと思ったときは、

「たくさん教えて頂きましたので、もう大丈夫です。ありがとうございました。」

とはっきり答えましょう。 この最後の締めをできない人が結構おられます。 「う~ん、う~ん」と首を傾げながら何も言わない人。 誰かが助け舟を出してくれるのを待っているのでしょうか? そういう態度も見られています。質問する時ははっきり聞く、もう大丈夫と思ったときははっきり「大丈夫です」と終了させる。 うやむやな態度は絶対しないように気をつけましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 面接の際にはなんでも知りたいことを聞けばいいというものではありません。まずは「働きたいんだ」という姿勢を見せて、業務内容について質問をしましょう。その後に必要であれば雇用条件などを聞くと良いでしょう。順番を間違えるだけで心象は大きく変わります。

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