歯科医師コラム

歯科医師 シフト勤務のメリット・デメリット

 

歯科医師 シフト勤務のメリット・デメリット

以前は就職・転職の際、求人情報から「高給」というキーワードで検索する人が多かったのですが、最近は「給与」より「勤務時間」や「休日」といった仕事もプライベートも充実できる職場環境であったり、「インプラント」や「矯正」といった治療内容、「資格取得」などスキルアップにつながるキーワードで検索される方が増えているようです。

お金に対してのこだわりや、他人からの強制ではなく、自分らしく気持ちよく働きながら、スキルアップしていきたいという自由な発想に変わってきているのかもしれません。

ここでは特に、勤務時間についてお話したいと思います。

「20時」までを嫌う理由

診療時間が20時以降になる医院は嫌だという求職者の方は多く、18:30~19:30に終われる医院を探す人がほとんどです。「20:00」という文字を見ただけでパス!「19:00」ならOKと安易に振り分けている人が多いのですが、ちょっと待って下さい。

なぜ20時終わりが嫌われるのかという事ですが、時代の傾向もあり、仕事とプライベートを両方充実させたいという人が多いこともありますが、決して19時に終わって即帰りたいという人ばかりではありません。特に経験の浅い先生方は「練習」の時間が必要であることはご理解されています。だからこそ19時~20時は自分自身のスキルアップのために時間を使いたいと思われているようです。

ただ、「19時~20時は練習の時間」と決められるのも本意ではありません。要するに、予定がある日やゆっくりしたいと思う日は19時に帰り、「今日は頑張ろう!」と思える日は、19時から1時間ほどスキルアップの時間に充てたいというように、自分で自分のスケジュールと相談しながら自由に使える時間にしたいようです。たしかに、診療時間が20時までであれば、そこから練習をしていたのでは21時になってしまうということですね。わからなくはないです。

では、診療時間は、9時~20時になっていますが、本当に毎日9時~20時が勤務時間なのでしょうか?

それだと11時間になるので、間に3時間の休憩時間があるという事でしょうか。以前は3時間の休憩時間をとる歯科医院も多かったのですが、最近では、拘束時間が長くなってしまうため、1~2時間の休憩時間のところが増えて来ています。そうなると1日の労働時間は8時間以上になり、週40時間を超えてしまいます。決して「診療時間=勤務時間」ではないので、歯科医院のサイトで診療時間だけを見てパスするのは止めましょう。

21時まで診療時間だけど、こんなシフトなら?

例えば、9時~21時までが診療時間の歯科医院で、歯科医師の方の勤務シフトを伺ったところ以下のような勤務時間でした。

月曜日   12:00~21:00 (休憩1時間あり)

火曜日    9:00~18:00

水曜日    9:00~18:00

木曜日    9:00~18:00

金曜日   12:00~21:00 (休憩1時間あり)

土曜日   休み

日曜日   休み                 (週40時間労働)

この時間をご覧になって如何でしょうか?

21時まで診療しているからといって、毎日9時~21時まで働くわけではありません。ましてや18:00に終われる日が週のうち3日もあるのは逆に驚きではないでしょうか。

また、21時まで勤務の日は12時出勤なので午前中はゆっくり過ごすことができます

「土曜日・日曜日・月曜日の午前中」と2.5日休んだ日は、パワーがみなぎった状態で21時まで勤務。火・水・木と3日間は18時までの勤務で、お疲れモードの金曜日は午前中ゆっくりして、12時~21時まで勤務。最後に頑張れば、明日からお休み!

これで週40時間(週休2日)の勤務となります。医院のホームページの「9:00~21:00」という診療時間だけを見て論外だと思っていた方は、目からうろこ状態ではないでしょうか?

このシフトは新卒の歯科医師で実際に決まった時間なのですが、たまたま指導医をして下さる先生のシフトがこれだったため、新卒の先生もこのシフトに合わせた形になりました。土日連休したいという希望の方は多いのすが、歯科医院ではかなり厳しい要求。連休の希望をしていなかった先生にこのようなシフトが出たので担当をしていた私も驚きでした。

シフト制のメリット・デメリット

歯科医院には大きく分けて2種類の勤務形態があります。

・ 固定勤務・固定休日 

  (例・・・  木・日曜日が休診日 9時~19時 休憩2時間)

・ シフト勤務・シフト休日

  (例・・・  日曜日+平日1日休み 9時~21時診療のうちシフト勤務)

一般的に固定の時間と休日はわかりやすく、勤務のイメージがつきやすいのですが、シフトだとなかなかイメージが湧かないという人も多いかもしれません。どちらもメリット・デメリットがあるのですが、ここでは、シフト制について具体的に見てみましょう。

(シフト制でも毎週決まった曜日に休めるという場合もありますし、毎月シフトが決まるまでスケジュールがわからないという場合もありますので一概には言えません。)

・ 意外に普通より早く帰れる日があるので、スケジュールを入れやすい。

・ 全員が同じ時間に終わるわけではないため、終礼などがなく、時間通りに終 

  われることが多い。

・ 終了後にダラダラ過ごす時間が少ない。

・ 掃除の時間などがない。

・ 勤務時間がバラバラになるため団結意識が薄れる。

・ 自分の勤務時間は終わっても、医院が終わっていないので気になる。

・ シフトが出るまでスケジュールが立てにくい。

通常の勤務よりも早い時間に終われる日があるので、友人と会ったりする約束を入れやすいというメリットはあります。全員が同じ時間に終わるわけではないため、終了後に掃除をしたり、終礼をするために他の人が終わるのを待ったりする時間はありません。その反面、「今日もお疲れ様でした!」とみんなで言い合う時間がないので、団結感に欠ける部分はあるかもしれません。また気になる方であれば、自分の時間は終わっていても医院が閉まったわけではないので、気分的に気になってしまうという方もおられるようです。たまに終わった後も、ダラダラとしている時間が嫌だと言う人もおられますが、シフトであればそういう時間はないので、割り切って考えられる人には向いていると思います。

練習する時間がない

21時まで診療している医院だと練習する時間がない?それも勝手な決めつけかもしれません。もちろん医院にもよりますが、例えば先ほどの医院であれば、18時に終わる日は空いているチェアを使って練習をしてもらう事が出来ます。周りにはまだ勤務で患者さんを診ている先輩もおられるわけですから、勤務終了後の練習に付き合ってもらう必要もありません。もちろん、12時出勤の日は、朝はゆっくり10時頃に出勤し空いているチェアを使って12時の勤務開始まで練習をするという事も可能です。

もちろん、どの医院もそういう事が出来るとは限りませんが、聞いてみたら色々な可能性があるのに、勝手な判断をしている人が多いということです。

1日10時間勤務で、週休3日制!

週休3日の医院を選ばれる方も最近は増えてきました。1日10時間は結構ハードに思われますが、慣れてしまえば平気という方も多いです。働くときは働く、休む時は休むというオンとオフをしっかりつけたい人には向いているかもしれません。ただ、中には1日8時間のままで週休3日制を希望される方もおられます。その場合は通常のお給料よりも減額になることは当たり前です。「お給料はそのまま、勤務時間は8時間、週休3日制」という希望は基本的にはありえないと思って下さい。

仕事とプライベート

勤務時間と退出時間

入職の時に聞かされていた時間と現実の誤差は30分までは許されるそうです、しかし30分以上になるとストレスを感じる人が多いようで、それが積み重なれば結局退職につながる要因となってしまいます。

求人票などに勤務時間が記載されていますが、よくよく聞いてみると、朝はその前に朝礼を行っているという医院もありますし、掃除をしているという医院もあります。夜は終わってから症例検討をしたりとダラダラ話をしている医院もあるようです。こういった目に見えない時間というのはかなりストレスになってしまいます。やはり入職前に確認しておきたいところですが、なかなか面接時に聞きにくい内容ではあります。

例えばやんわりとこのような聞き方をしてみては如何でしょうか?

「患者さんの予約は何時までですか?」

「症例検討など終わってからされますか?」

「皆さんだいたい何時位に医院を出られていますか?」

難しい質問ではありますが、早期退職につながる大きなポイントではあるようです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?医院のホームページや求人票に書かれた内容だけを見て、勝手な判断をしてしまっては本当に良い医院や条件を見逃してしまいます。最近は特に労働基準が重要視されているので、1日8時間、週40時間をどこも守っています。極端に短時間の医院もなければ、長時間の医院もないと思って下さい。

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